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錬金術師の仮説 II
徘徊するシュラウド
アオカケスたちが自由に空を飛び回らなくなった。変化が起きているのだ。
星雲がこちらへと流れている。津波のように深淵から押し寄せている。人々はシュラウドと呼んでいる。苦痛と病を運び、土壌と人々を変えてしまう。この災厄を解明しなければならないが、兵士どもに供給ルートを遮断された状態では治療薬を開発するのは難しいだろう。
— バルタザール
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ページ 1
戦争
奴らはパイクミードの地を奪った。ゴーマンダー王を殺したのだ。血の気のない狂気の軍隊は、
血まみれの地面で足を引きずる。奴らは狂った北の衛兵、ヴォルゴスに率いられ、谷と瘴気を抜けて進んでいる。ワシは分かっていた。不信の種を蒔いているのはエリクサーであると。
古の尖塔を見上げると…逃げることも隠れることもできん。耐えなければならんのだ。
— バルタザール
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ページ 2
襲いかかる未知
シュラウドはすべてを飲み込む。ワシらさえもな。ワシらは夕暮れに迷い、ヤグルマギクに染まった黄昏の海の中に消え、変わってしまう。
このような重大な病や呪いは聞いたこともない。霧は目と肺を焼くが、命を奪うまでには至らない。広がり、感染したものを操るのだ。ゆっくりと蝕み、外見だけが残される。
治療法はない。焔の力のみがシュラウドを抑えることができるのじゃ。
— バルタザール
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ページ 3
胞子と病
シュラウドの正体は胞子であると考えている。極めて小さい粒が空気中に広がっている…それが凝縮され、影響も重くなっているのだ。気道、目、毛皮、皮膚などに付着したそれは、さらに広がっていく。
胞子は菌類に触れることで放出されるが、それは遥か昔から地下で根を張っていたのかもしれない…最初にエリクサーの鉱泉を建造し、エリクサーを蒸留した時に眠れる病を起こしてしまった。謎の放浪者が破滅の水門を開いてしまったのだ。
— バルタザール
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ページ 4
変成作用
シュラウドと戦争の最中にも光はある。煌めきじゃ。希望の輝き。
エンシェントの一団がワシに語った…この悲嘆の時代において初めて、沈黙したのだ。彼らは古代の炎を人間という器へと導く灰の地下室を建造することを計画している。体と精神、炎と肉体…火から生まれし、霧を払うことのできる定命の魂だ。
これにより新たな時代を切り拓けることを願う。
— バルタザール
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ページ 5