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学者と罠について
なんという栄誉
光栄だった。本当に。
村で初めて学者に選ばれたことは…人生が変わった。
木こりの息子にこんな栄誉が訪れると誰が予想したか? 停滞した湖のような村の出身だというのに!
今は学者の衣装を誇りに着ている。好奇の視線や囁き、敬礼にも慣れてきた。それでもこの使命の一部は今も心を揺さぶる。
夜の聖域の回廊は容赦なく罠が仕掛けられている。
古代人から罠の解除法を教わった時、私は細部まで記憶した。初めて解除を試みた際には、棘や振り下ろす刃を一つずつ確認し、機械の間を慎重に進んだ。
他の方法で突破など想像もつかない。確かなのは、この仕掛けが覚悟なき者を締め出すことだ。
地図の場所
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